【特集】組合員レポート74 有限会社ヨコタウッドワーク | |||
【PICK UP!】今月の新製品&オススメ商品 |
新型コロナウイルス感染症に罹患された方々、および関係者の方々に謹んでお見舞い申し上げるとともに、お亡くなりになられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。 また、医療をはじめ最前線で私たちの健康と生活を支えてくださっている皆様に、深謝申し上げます。 |
【特集】組合員レポート74 有限会社ヨコタウッドワーク |
急に訪れた冬のような寒さから一転、10月後半から11月初旬にかけて一時的に秋の心地よい気候が戻った地域もありました。
新型コロナウイルスの新規感染者数も減ってきたなかでの行楽日和となり、久しぶりのおでかけなどを楽しんだ方も多いのではないでしょうか。リフレッシュ、大切です。 さて、当メルマガは9月で発行12年目を迎えました。この間、世の中の様々なことが変わってきています。ご好評いただいている組合員レポートもほぼ一巡したこともあり、これから第2ステージとして、以前ご紹介した組合員さんの「いま」を伝える記事もどんどんお届けしたいと思います。 今号では、コロナ禍のライフスタイルにも合うデスク開発なども行う、有限会社ヨコタウッドワークさんにスポットを当てました。 ※サブ記事は休載いたします。何卒、ご了承ください。 |
●畳める机、ヒット商品開発の裏話 「机」を専門に製作・販売するヨコタウッドワークは、大川で唯一の机専門メーカーとして70年以上の歴史をもっています(詳しくは以前の記事をご覧ください)。 メンテナンス対応も含め天然木や自然素材の塗料を使うなど確かな品質の机づくりに定評があり、遠方からもわざわざショールームを訪れて商品を求められるお客も多くいましたが、コロナ禍のいまはそれがままならない状況です。「とはいっても15年ほど前から、机に関しては海外製品にシフトしていっているという状況ではありました」と代表取締役社長の横田圭蔵さん。 「バイヤーさんも、いまのライフスタイルではご家庭で机をほとんど置くことがなくなってきているということを話されていましたね」と当時を振り返ります。 |
一方で、7〜8年ほど前からパソコンやタブレットなどが家庭に普及するようになっていました。趣味の範囲に限れば、それらが使われる場所の多くはダイニングテーブルであり、その状況を見て横田社長は、「パソコンもコンパクト化しているからダイニングテーブルでも事足りるんですが、実際は不自由な面もあります。
例えば食事の支度がしにくいとか、お子さんがそこで宿題をやっていたら消しゴムのカスが不衛生だったりするとか。それで机屋としてうちが何かアプローチできないか」と思ったといいます。そこで考案したのが、使う時だけ広げられる「畳める机」です。 その「畳むんデス」が商品化された7年前は、需要がまだ少なかったため認知度も高められませんでした。それでも製作を続け、5年ほど経ったタイミングでコロナ禍になり、世の中で一気にリモートワークが進みました。 「でも、いまの住まいの事情だと仕事机をどこに置けばいいんだという話になってきます。そこで『畳むんデス』を思い出してくれたお客様もいれば、ネットで検索して見つけてくれたお客様もいて、徐々に売れ始め、メディアでも取り上げられるようになりました」。 コロナ禍など予想もできなかった7年前に住宅事情を考慮して開発した机が、コロナ禍でのテレワーク需要と合致し注目を集めたのです。 |
●一般的な机の概念を取り払い、必要とされる視点で開発 「時代を読む」「あったらいいな」の視点で商品開発をされ続けている横田社長。 専門家に相談したり、販売先をマッチングしてもらったり、ユーザーやバイヤーに近い人たちの意見をたくさん聞き、取り入れたりされていますが、まず大切なのは「こちら側からの提案」だといいます。 「ご意見をいただくには、何かしらこちら側からの提案がないと始まりません。 机専門のメーカーとして掘り下げて掘り下げて、どんな人がどんな時にどんな場所で使うのかということを、それだけを真剣に考え、提案していきます」。 アイデアを突き詰める際、枷(かせ)となる一般的な机の概念を取り払う必要があるとも話します。 「事務机の一般的な規格から一旦離れたうえでスタートし、そこからこういう機能があったらいいなとか、ここに置くにはこのサイズとか、こんな機能があるといいねなど、常にひと捻り、ふた捻り考えるようにしています」。 こういった考えのもとコロナ禍(あるいはアフターコロナ)の時代に向けた商品をいくつも開発されています。 |
斬新にも思えるユニークな商品ですが、一つひとつの商品の開発理由や目的、用途をうかがうと、時代にフィットしているし、何よりも機能的です。 下写真のような大型商品も驚きはあるものの、実に理にかなって開発されています。 |
●国産材を使うこと、未来への責任 ヨコタウッドワークでは国産材を使った机づくりにも力を入れており、当組合の地域開発プロジェクト「SOUSEI」へも参加してきました。 「杉やヒノキは柔らかくて加工しやすいのですが、傷が入りやすいというデメリットがあります。 ですが当社は、ヒノキを使った学習机などを学校に納めてきた実績もあり、抵抗感はさほどありませんでした」。横田社長によると、日本には木工メーカーが2回転しても使い切れないほどの木が生えており、それらを伐採して新しい木を植えて循環させることが二酸化炭素の減少につながり、また根付きのいい木に変えることで山崩れを防止もつながるそうです。 「我々が国産材を使って物を作らないと、山の人たちも木が切れないわけです。我々が使って消費者に届けることで、木が循環していく。一部の責任をもつ必要があると感じています」と話します。 |
今後の展望をうかがったところ、「長く使ってもらえる製品をどれだけ世の中に送り出せるかを大切にしていきたい」と横田社長。
「以前、大学の古い机の修理をしたのですが、100年近く前に作られたものだったのでそれを作った会社はもうなかったわけです。
ですが、それが何代にもわたって使い続けられていたんです。その机のように、仮にうちがなくなったとしても残っていくような製品を、我々も作っていかないとなと思います」。 また、「安さや形だけにこだわるのではなく、天然の木の特性をお客様に伝えることも作り手の仕事と考えています。販売店の願望と消費者の希望は、すべてが一致しているわけではありません。 昨今は、SNSなどで我々メーカーがユーザーとつながる事が簡単に出来る世の中になってきたので、これからは製造だけではなく、より正確な情報を発信して行く事も重要と思います」と語ってくれました。 時代の声に応えるとともに、先の未来へと続く視点ももつ横田社長。ヨコタウッドワークの今後の展開に、ますます期待が高まります。 |
|
PICK UP新製品&オススメ商品 |
加盟各社からHOTな情報が届きました。気になるアイテムを見つけたら、即クリック! 各リンク先については、各社毎のページとなりますので、表示価格・商品情報につきましては、各社へお問い合わせください。 |
編集後記 |
最後まで読んでくださって、ありがとうございます! ※本メールマガジンの配信をご希望される方は、こちらでご登録いただけます。 ※本メールマガジンは、過去の展示会開催時にお名刺をいただいた方や、協同組合福岡・大川家具工業会関係者がお名刺の交換をさせていただいた方にもお送りしています。 協同組合福岡・大川家具工業会 |
Copyright(C) Fukuoka Okawa Furniture Industry All Rights Reserved. |