協同組合福岡・大川家具工業会メールマガジン2023年7月号 vol.155
    【特集】インタビュー:エヌ・アンド・イー株式会社  
【PICK UP!】今月の新製品&オススメ商品
     
  お見舞い  
  この7月に発生した記録的な大雨により、大きな被害が相次いで出ました。 被害に遭われた方々のご苦労とご心痛をお察し申し上げますとともに、お亡くなりになられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。  
     
  お礼  
  7月展「大川夏の彩展2023」にお越しいただいた皆様、ありがとうございました。 次回の展示会もどうぞご期待ください。  
     
     
  【特集】インタビュー:エヌ・アンド・イー株式会社
創業時から国産材主体のMDFを製造、そのモノづくりの姿勢
 
  家具の産地・大川では大多数のメーカーや企業で、内部材としてMDF(中密度繊維板)を多く使用しています。そのMDFの中にエヌ・アンド・イー株式会社さん(以下N&E、敬称略)が製造する「NEOボードS」という製品があり、大川の3割前後のメーカーで使用されています。MDF自体、間伐材や端材、林地残材などを主原料とする「エコ材料」なのですが、NEOボードSはさらに原料に国産材を主体としたチップを使うことで、日本の山林の育成、国土保全、山村の活性化、日本のCO2排出量削減など、「エコ」以外にも多くの効果が期待されています。 ご存じのように当工業会では2018年より持続可能なサイクルを構築することを目指し、「センダン」と「ふるさと家具」のプロジェクトを行っています。ゆえに、N&Eの循環型モノづくりに対して大きな共感をもちます。そこで今回の特集では、N&EにNEOボードSやモノづくりの姿勢についてお話をうかがってみました。
※サブ記事は休載いたします。何卒、ご了承ください。
 
  ●創業時より、国産材を主原料にMDFを製造
N&Eは、紙パルプのトップメーカーである日本製紙と住宅資材や木質ボードを扱う総合住宅資材メーカー永大産業の共同出資により、MDFの専門メーカーとして1995年に徳島県で誕生しました。 「木をムダなく使う」。古くて新しいこの精神を創業時からの理念としています。

創業時から一貫して「エコ材料」であるMDFに特化し、国産材を主原料として活用した高度な環境対応商品であるNEOボードSの製造を行っています。 徳島県をはじめ、四国、九州、紀州など近隣の地域材、国産材を積極的に活用し、製材や合板の端材も有効活用し、NEOボードSにはその国産材を7割以上、残りは外材などが使われています。 「国産材100%にもできますが、そうすると外材や建築解体廃材など本来余っていて有効に活用すべき材料が使えなくなります。 それは非常にもったいないので、当社としてはあえて100%にこだわらずにやっています」と、N&E技術部・主席技術調査役の木村泰則さんは話します。
  NEOボードS  
  国産材を主原料にした循環型のモノづくりを創業時よりされていますが、「正直に申し上げると、国産材が付加価値として認められてきたと感じるのはここ数年の話であり、それもまだ若干かなという印象です」と木村さん。 「MDFは一般的に広く使われる製品なので、国産材という看板が付いているからと特別に使っていただくケースはほとんどありません。 ですから当社では、これまで同じ価格帯で性能が高いものをというレベルで勝負してきたところの方が大きいです」と振り返ります。 「ただ、SDGsが浸透してきた近年は、持続可能性の観点から木材は可能性というよりも、もう使わないといけない材料だという認識になってきています。 そこに国産材を使うことでさらに重要性が高まります。少しずつですが、国産材を使うことの意義が一般的に受け入れられるようになってきたかなという感触はあります」。  
  ●大川と手を取り合って、国産材をアピールする未来
N&Eが大川の家具メーカーと取り引きを始めたのは、N&Eの創業後まもなくのことだといいます。 「当時はまだひよっこの会社でしたから経験が浅く、特にスギのチップを使ってMDFを作っていくのに大変な苦労をしていました。MDFを作るときに木材チップをすりつぶしてファイバー状にするのですが、当時は太くて粗いものしか作ることができなくて。 大川の皆さんにもお願いして使っていただいてMDFの実績を上げ、品質も向上してきたという経緯がありとても感謝しています」。 NEOボードSは、原板サイズが厚さ2.5ミリから30ミリまで豊富に揃っています。 家具には薄物と呼ばれる2.5ミリのボードが適していて、大川ではそれを使ってフラッシュパネルに加工するというケースが非常に多いそうです。
  薄物をはじめ、多様なニーズに応える豊富なラインナップです  
  今回お話をうかがった、N&E技術部・主席技術調査役の木村さん   その大川との縁も25年以上になり、いまや「NEOボードS」は大川の3割前後のメーカーに使用されています。 さらに今後は国産材という観点から、「センダン」や「ふるさと家具」のプロジェクトを通して、大川との関わりも次のステージへと進むことが期待されます。 「センダンに関しては、当社も所属する日本木材加工技術協会でも着目して研究活動をしているなど話を聞いています。 いまのところ当社では国産材のチップはスギをメインにしていますが、ゆくゆくはセンダンのチップを使ったMDFを検討していく必要もあるだろうと感じています」と木村さん。 「MDFの素材としてセンダンがどれほどのポテンシャルを持っているかは、今の時点ではまだ私も分かりませんが、家具の方面においては広葉樹を使うのは非常に大事だと思っています。 私たちにできることがあれば、協力していきたいと思っております」。  
  国産材を使うことで森林が整備され、環境保全につながるということは徐々に知られてきていますが、まだ一般的な浸透まではしていません。 「木を切る方が環境破壊になると考えられる方も、おそらく2〜3割のレベルでまだいらっしゃるはずです。 そうじゃないんだよと分かりやすくアピールする材料が必要になってくると思います」。徳島県は木育に熱心であり、N&Eもその木育活動に協力もしています。 ただ、木育は関心の高い方が多く集まる傾向があり、本来、木育の意義を伝えたい人のところまではなかなかリーチするのは難しいそうです。 「ふだん意識していない人に認識してもらうには、家具のように誰もが使うものからのアピールがよいと思っています。 そういう意味でも、大川の国産材活用の取り組みは、今後、非常に楽しみなアプローチだと感じています」と語ってくれました。  
  Date/エヌ・アンド・イー株式会社
【住所】徳島県小松島市和田津開町字北395-6
【電話】0885-37-1153(代表)
【HP】http://www.neoboard.co.jp/index.html
 
     
  PICK UP新製品&オススメ商品  
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レグナテック株式会社   有限会社岡製作所   高野木工株式会社
レグナテック株式会社   有限会社岡製作所   高野木工株式会社
ミラー付きハンガーラック。お子様の制服や帽子、ランドセルなど、たくさんの荷物を収納できます。   2色対応リビングボードシリーズ。省スペース対応可能な引戸仕様。ベーシックなBR、和モダンタイプのNA。   圧迫感を感じさせないシンプルで軽快なデザイン。フルカバーリングで撥水加工を施しています。
株式会社馬場木工   ナカヤマ木工   株式会社志岐
株式会社馬場木工   ナカヤマ木工   株式会社志岐
ボックスが2色(黒・白)とあり、表面が6色から選べるリーズナブルな玄関収納です。アナベル。   美しく滑らかなフォルム。ダブルスプリングで上質な掛け心地。木の温もりを感じるソファー『バナード』。   NOKOデスクチェストはキャスター付きで自在に動かせる収納家具です。デスク下に収めての使用も可能!
有限会社貞苅椅子製作所   有限会社野中木工所   株式会社モーブル
有限会社貞苅椅子製作所   有限会社野中木工所   株式会社モーブル
肘をテーブルに乗せて脚を浮かせる事ができる便利なチェアが特徴的。北欧風ダイニングセット・Raise。   ベッドやソファの脇役として活躍するサイドテーブルCワゴン。シンプルな造形が無垢の素材感をさらに引立てます。   2023年新商品「グランデ」天然木とガラスのコントラストが上品なモダンリビングボードシリーズです。
岡家具工業株式会社   浅川木工株式会社   丸田木工株式会社
岡家具工業株式会社   浅川木工株式会社   丸田木工株式会社
アルディット 天然木節有ツキ板材を前板・側板に使用した収納BOX付TVボード。   キリ材を用いてうづくり仕上げの『鎌倉サイド』に新色(WH)登場。シンプルなデザインの収納シリーズ。   表面材にアルダー無垢材を使用。モダンでかわいらしいデザインの脚付ロータイプTVボード「パルフェ」。
 
     
  編集後記  
 

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