安全・安心、エコな国産ベッド
大川の家具メーカーはそれぞれに得意分野が違います。大川ベッド工業は社名の通り、ベッド専門の家具メーカー。無垢材を使った二段ベッド・三段ベッドの製造を行っています。
ベッドに適した木材の目利き、天然素材の塗料、入念な安全確認まで専門メーカーならではのノウハウがたっぷり詰まった国産ベッド。その家具作りへの思いを語ってもらいました。

組立てやすいノックダウン方式 「こんなベッドを探してた！」
　「『こんなベッドを探していました』とお客様に喜んでいただけるのが嬉しいですね」と語るのは、創業者で代表を務める平田義隆さん。厳しい修行を経て30歳で独立して以来、35年に渡ってベッド製造一筋の職人人生を歩んでいます。
　二段ベッドを中心に、三段ベッド、親子用ベッドの企画・製造を展開している大川ベッド工業。創業当初より無垢材を使ったベッド製造に取り組んできました。使用する無垢材は国内外の合法木材（環境に配慮し合法的に伐採された木材）のみ。スノコ部分には温度調節と通気性に優れた桐材を、本体部分は丈夫で使い込むほどに味わいが出る針葉樹（パイン材など）を使用します。
　木を知り尽くした職人が作りだす高品質のベッドであることは間違いありませんが、特に注目したいのは安全・安心、エコへの思いです。

二段ベッドならプリウスにも積めます 安全・安心、エコへのこだわり
　完成品はまず自社内で細かな安全確認を行うほか、公的機関による安全認証を得ています。本体はもちろんハシゴの耐久性も確認。高い安全性を保ちながら、ベッドの組立ては簡単にできるよう工夫されています。
　そして塗装には有機化合物を一切使わず、蜜蝋（みつろう）ワックスを手作業で一つひとつ塗っています。「シックハウス症候群やアレルギーなどが大きな問題になっていますが、私たちは10年ほど前から環境にも人にも優しい蜜蝋ワックスを使っています。お客様から『嫌なニオイが一切しない』と喜ばれます」と、息子さんの賢悟さん。
　同社の「エコ」は塗料だけにとどまらず、製造過程で出る木の端材にもおよびます。集めた端材は燃やさずにチップにし、家畜の敷き材や腐葉土へとリサイクル。無垢材だからこそ再利用が可能なのです。
　「展示会で二段ベッドを見つけると、子どもさんは必ず登ってきます。成長の中で必ず通るものなんでしょうね」とほほ笑む平田さん親子。安心で健やかな眠りを届けることが一番の願いです。